取引所

暗号資産取引所のサービスを徹底解説

こんにちは、ぼあです。

暗号資産の取引所はたくさんありますが、暗号資産の取引、販売、積立など、暗号資産取引所によって様々なサービスが提供されています。

この記事では各社が提供している主なサービスについて解説します。

取引所は暗号資産を買う以外にできることってあるの?

ぼあ

暗号資産を買う以外にも暗号資産を自動で積立購入したり、貸し出しをしたり、取引所ごとにいろんなサービスがあるよ。

この記事でわかること

・暗号資産取引所の主なサービスについて

・暗号資産の取引

・暗号資産の販売

・暗号資産の積立

・暗号資産の貸出(レンディング)

この記事の内容は2023年2月に書いた時点のものです。

今後変更される場合があります。

暗号資産取引所の主なサービスについて

暗号資産の取引所が提供している主なサービスには以下のものがあります。

  • 暗号資産の取引
  • 暗号資産の販売
  • 暗号資産の積立
  • 暗号資産の貸出(レンディング)

順番に解説します。

取引所や販売所と区別するため、この記事ではこれ以降、暗号資産取引所を「暗号資産交換業者」「交換業者」と表記します。

交換業者はbitFlyer、GMOコイン、DMM Bitcoin、SBI VC トレード、Coincheckなどです。

暗号資産の取引

暗号資産交換業者の代表的なサービスに暗号資産の取引があります。

交換業者のホームページでは、「取引所」と表示されています。

引用元:GMOコイン

取引所とは日本円と暗号資産とを交換したい人が集まって売り買い(取引)できるところです。

交換業者は暗号資産の取引ができるように取引所という場所を用意してくれています。

取引所で取引するときには、成行や指値、数量や注文レートなどの注文方法を自分で選ぶことになります。

そのため、この後で解説する販売所に比べて取引所は最初は使いづらいと感じると思います。

ですが、何回か使うとだんだんと慣れますので安心して使ってみてください。

取引所で取引をしたときには仲介料として手数料がとられます。暗号資産交換業者もタダでは商売になりませんので(笑)

取引所でかかる手数料を取引手数料といいます。

取引手数料はこの後に解説する販売所の手数料(スプレッド)と比べるとかなり安いです。

そのため、取引所を使う方が手数料が抑えられておススメです。

取引手数料やスプレッドに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

暗号資産取引所の手数料を比較してみた こんにちは、ぼあです。 この記事では国内の暗号資産取引所でかかる手数料を比較してみましたので解説します。 取引所の口座を...

手数料以外に、取り扱う暗号資産の種類が交換業者によって違います。

ビットコインやイーサリアムのようなメジャーなコインはどこでも取り扱ってますが、ドージ、ポリゴン、ソラナ、アバランチ…などは交換業者によっては扱っていません。

もし目当ての暗号資産があるのであれば、交換業者が取り扱っているかどうかを確認しておきましょう。

国内の交換業者では5~20種類の暗号資産を扱っており、国外最大手のBINANCE(バイナンス)という取引所では600種類以上の取り扱いがあります。

暗号資産の取引

・「取引所」で暗号資産の売り買い(取引)ができる

・取引すると取引手数料がかかる

・「取引所」は「販売所」と比べると使いにくいが、手数料が安い

・交換業者によって取り扱う暗号資産の種類が違う

その他に「現物取引」と「レバレッジ取引」がありますが、初心者の方は「現物取引」をするようにしましょう。

現物取引とレバレッジ取引の違いを簡単にいうと、「現物取引」は入金した資金内で取引する方法で、「レバレッジ取引」は入金した資金を証拠金(しょうこきん)という担保にして入金資金より大きな金額で取引する方法です。

レバレッジ取引はハイリスクハイリターンのため上級者向きです。

場合によっては入金した資金以上の損失が出ます。

また、レバレッジ取引では送金したり決済に使える暗号資産は手に入りません。

NFTを購入しようとしても、レバレッジ取引で手に入れたイーサリアムは使えません。

暗号資産をガチホ(ガチでホールドすること。長期的に持ち続けること)しようとする場合や、暗号資産でNFTを購入したいという場合は現物取引にしましょう。

レバレッジ取引(信用取引)は上級者向きの手法で、レバレッジ取引で手に入れた暗号資産は送金や決済ができない。

暗号資産の販売

代表的なサービスとして、取引のほかに暗号資産の販売があります。

取引と何が違うのかというと、取引が売り買いしたい人同士でするのに対し、販売は交換業者が売り買いする相手になります。

bitFlyer、GMOコイン、DMM Bitcoin、SBI VC トレード、Coincheck…などが売り買いの相手になるというわけです。

イメージは交換業者が暗号資産の販売と買取の両方をしてくれる感じです。

暗号資産交換業者のホームページでは、取引所と区別して「販売所」と表示されます。

引用元:GMOコイン

始めに解説した取引所は売り買いしたい人同士で取引するので、相手がいないと取引はできません。

取引所でイーサリアムを80ETH買おうした場合、イーサリアムを80ETH売ってくれる相手が必要になります。

1ETH=220,000円だとすると80ETHは1,760万円です。

80ETHの買い注文をすると、何ETHはすぐに取引できるでしょうが、80ETH全部を一度に買うのは難しいです。

これが販売所の場合は交換業者から買うのですぐに買うことができます。

一度に注文できる数量が多いので、よほどの大口でなければすぐに希望の数量の売り買いができます。

しかも、販売所は金額を指定して「購入」「売却」を押すだけなので、取引所のように注文方法を決めることもありません。

このように販売所はとても使いやすく便利ですが、その分デメリットもあります。

「手数料」が取引所に比べて高いことです。

販売所の手数料は無料となっていることがありますが、実際には手数料に相当する「スプレッド」がかかります。

スプレッドとは、交換業者が販売所で提示している買値と売値の差額のことをいいます。

引用元:GMOコイン

買値と売値の差が手数料って言われてもよくわからないんだけど…

この差が大きいと高いってこと?

ぼあ

単純に「販売所」で買った時の方が「取引所」で買った時に比べて高くなると思ってくれたらいいよ。

上の図でいう販売所の買値が3,237,245円のときに、取引所ではだいたい3,158,300円で0.1BTCの売り注文が出されていました。

なので、販売所で買った場合は取引所に比べて78,900円ほど割高になります。

販売所は便利で使いやすい分、手数料が高くなるのです。

販売所の価格は暗号資産価格の変動によって変わります。一般的に価格が安定している暗号資産ほどスプレッドは小さくなります。

それ以外では、販売所では取引所では買えない暗号資産を取り扱っている場合があります。

交換業者によって取り扱う暗号資産の種類に違うのは取引所と同じですが、販売所の方が多くの暗号資産が扱っていることが多いです。

取引所と販売所の違いを知って、自分の使い方に合わせて利用しましょう。

暗号資産の販売

・「販売所」で暗号資産の売り買いができる

・シンプルで使いやすい

・大きな数量でも売り買いがすぐにできる

・手数料(スプレッド)が取引所に比べて高い

・交換業者によって取り扱う暗号資産の種類が違う

暗号資産の積立

交換業者によっては暗号資産の積立サービスがあります。

引用元:GMOコイン

投資を経験したことがある人はなじみがあると思いますが、積立とは一定期間ごとに定額の投資を続ける方法のことです。

暗号資産の積立は、毎月や毎日ごとに、指定した金額の暗号資産を、自動で買ってくれるサービスです。

積立は次のような理由で初心者におすすめの投資方法です。

暗号資産積立のメリット

暗号資産積立のメリット
  • 少額から始められる
  • 分散して買うので始めるタイミングを悩まなくてよい
  • 感情に左右されず機械的に続けることができる
少額から始められる

積立は少額から始められるようになっており、毎月500円程度から指定できます。

そのため、まとまったお金がなくても少額からこつこつ貯めることができるので、気軽に始められます。

分散して買うので始めるタイミングに悩まなくてよい

投資のセオリーは「安く買って高く売る」ことですが、今が安値なのか高値なのかを見極めることは難しく、プロの投資家でもできないと言われています。

そこで毎月や毎日の決まった間隔で、指定した金額を買っていくことで、値段が下がっているときには多くの量、値段が上がっているときには少しの量を買うことになります。

こうして買っていった量をトータルすると、購入金額が平均的になり、大量に高値掴みをしてしまうことを避けられます。

これはドル・コスト平均法という投資方法です。

ドル・コスト平均法はリスクを抑えることができるので初心者におすすめと言われています。

リスクとは投資では値動きの振れ幅のことをいいます。危険という意味ではないので注意しましょう。

感情に左右されず機械的に続けることができる

暗号資産を購入すると、誰もが持っている暗号資産の価格がどうなっているか気になるようになります。

人間の心理で、価格が上がることよりも下がることに対して感情が強く働くので、価格が暴落中のときなどはとてもストレスになります。

そのような状況で、まだ価格が下がるかもしれない恐怖を持ちながら、追加で購入することは普通の人にはできません。

ですが、積立サービスをしていると設定した通りに機械的にコツコツと買われ続けます。

そうして暴落中に買った暗号資産が、また時間が経って価格が上がったときに大きな利益を生むのです。

暗号資産積立のデメリット

次に暗号資産積立のデメリットです。

積立は初心者向きですが良い点ばかりではないので、デメリットも知っておきましょう。

暗号資産積立のデメリット
  • 元本の保証がない
  • 手数料(スプレッド)が高い
  • 積立する暗号資産の種類に気を付けないと損失が大きくなる
元本の保証がない

投資全般に言えますが投資商品には値動きがあります。

市場の値動きによっては元本割れとなり、購入金額よりマイナスになることもあるでしょう。

暗号資産の価格は特に変動しやすく、大きな利益になる可能性がある反面、大きな損失となる可能性もあります。

手数料(スプレッド)が高い

積立では販売所で暗号資産を購入することになります。

販売所で買うということは、取引所で買った場合に比べて手数料(スプレッド)が高くなります

できるだけ少ない手数料を選ぶことは積立投資ではとても重要です。

塵も積もればで、将来振り返ってみると手数料にかなりの額を払っていたということもあるでしょう。

積立する暗号資産の種類に気を付ける必要がある

すべての投資に当てはまることですが、投資は将来価値が上がるか下がるかは保証されてないものに対し、利益が出ると見込んでお金を出すことです。

暗号資産の中にはプロジェクトが破綻しほぼ無価値になってしまうものもあります。

そのため、積立する暗号資産の種類をどうするかは非常に重要になります。

個人的には、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は時価総額も高く、購入している投資家も多いため、価値がなくなる可能性はないと思っています。

暗号資産への投資は常にリスクが伴うため、自己責任で行うことが必要です。

暗号資産の貸出(レンディング)

最後に暗号資産の貸出を解説します。

引用元:GMOコイン

貸出は自分の持っている暗号資産を暗号資産交換業者へ貸し出すことで、利息を得ることができるサービスで、レンディング(Lending)とも呼ばれます。

日本ではほとんどの人が銀行に預金口座を持っていると思いますが、預金と貸出はやっていることはほとんど同じで、呼び方が違うものと思うとイメージしやすいと思います。

預金とは銀行にお金を預ける、つまり銀行にお金を貸し出すことです。

銀行は貸し出されたお金を、企業や個人に貸し出すなどで運用して利息を得ます。

銀行はそうして得た利息の一部を、預金者に利息として還元しています。

暗号資産の貸出も基本的には同じです。

暗号資産交換業者へ暗号資産を貸し出し、貸し出された暗号資産を交換業者が運用し、得た利益の一部が利息として還元されます。

レンディングのメリット

暗号資産貸出(レンディング)のメリット
  • 保有する暗号資産から利益を得ることができる
  • 手間がかからない
保有する暗号資産から利益を得ることができる

購入した暗号資産をすぐに売るつもりがなく、将来に向けてガチホしているとします。

ガチホ中の暗号資産は売るつもりはないですが、これを貸し出すことでも利益を得られるとしたらとてもいいですよね。

この持っている暗号資産から利益を得ることができることがレンディングの一番のメリットです。

この資産から得られる利益を投資用語でインカムゲインといいます。

暗号資産を短期で売買するつもりがなく長期保有をする場合には非常に効率のいい運用方法です。

手間がかからない

レンディングは貸出サービスをしている交換業者のホームページから申し込むだけで簡単に始められるため、ほとんど手間がかかりません。

暗号資産の短期売買やDeFi運用で利益を出すには、知識が必要になるため勉強が必須です。

忙しくあまり時間がないが暗号資産を運用したいという方には、レンディングは手間がかからないため便利でしょう。

レンディングのデメリット

次にレンディングのデメリットです。

レンディングも良い点ばかりではないので、デメリットも知っておきましょう。

暗号資産貸出(レンディング)のデメリット
  • 銀行預金と違い預けた暗号資産の保険制度がない
  • 分別管理されない
  • 利益には税金がかかるため確定申告が必要になる場合がある
  • 貸し出したい暗号資産を受け付けていない場合がある
  • 貸出期間中は暗号資産の売却や送金ができない
銀行預金と違い預けた暗号資産の保険制度がない

日本には預金保険制度という国の制度があります。

この制度は銀行に預金をしている人の資産を保護するためのもので、もしも預金先の銀行が経営破綻してしまった場合でも、1金融機関ごとに1人1000万円までであれば、外貨預金などの一部を除いたほとんどの預金が保護されます。

これは一般的にペイオフと呼ばれるています。

残念ながら暗号資産の貸出には、こうした国の保険制度がありません。

そのため、交換業者が経営破綻してしまった場合には、貸出中の暗号資産が返ってくる保証はありません。

分別管理されない

日本国内の暗号資産交換業者は「分別管理をしなければならない」と資金決済法で決められています。

暗号資産を買うには日本円を入金する、つまり日本円を交換業者に預けなければいけません。

また、買った暗号資産についても送金しない限りは交換業者が保管することになるので、これも交換業者に預けている形になります。

交換業者が預かっている日本円や暗号資産については、交換業者が経営のために持っている日本円や暗号資産とは分けて管理しなさいというのが分別管理です。

分別管理することで、もしも交換業者が経営破綻しても、顧客から預かっている資金と交換業者の資金は分けて管理されているので、顧客へ返金することができるのです。

2022年にFTX(エフティ―エックス)という世界大手の取引所が経営破綻する事件がありました。

FTXは日本でもサービスを提供しており日本法人のFTXジャパンは日本の法律の下で分別管理がされていました。

そのため、2023年2月現在ではFTXジャパンは預けられていた日本円と暗号資産の返却を始めています。

長々と分別管理の話をしましたが、なんとレンディングは分別管理の対象になりません

分別管理をしなければいけないとされているのは、暗号資産交換業に関わることです。

この交換業には暗号資産の取引や販売、積立サービスが該当するのですが、レンディングは暗号資産交換業には当たらないとされています。

そのため、交換業者はレンディングで貸し出された暗号資産については分別管理していません。

つまり経営破綻した場合には返ってくる保証がないということです。

利益に税金がかかるため確定申告が必要になる場合がある

デメリットということでもないのですが、貸出サービスで得た利益には税金がかかります。

そのため、利益の額によっては確定申告が必要になります。

取引所で買った暗号資産を売った場合も利益が出れば税金はかかります。

でも、買った暗号資産はガチホしている限り利益を確定したことにはならないので、課税されません。

しかし、レンディングの場合は貸出期日になると利益が発生するので、税金がかかってきます。

レンディングをする際には利益がいくらになっているかを把握しておきましょう。

貸し出したい暗号資産を受け付けていない場合がある

交換業者のレンディングサービスは、その時々で受け付けている暗号資産の種類や期間が違います。

ビットコインを貸し出したいけど、ビットコインをの受け付けはしてないということがあるので、いつでも希望の暗号資産を貸し出せるとは限りません。

うまくタイミングが合えばいいですが、使っている交換業者によっては長い期間受付をしてない暗号資産もあるので使いづらい場合があります。

貸出期間中は暗号資産の売却や送金ができない

暗号資産を貸し出している間は交換業者に暗号資産が預けられているので、もちろん売ったり送金したりすることはできません。

貸し出し中に価格が大暴落しても売れませんし、欲しいNFTが売り出されてもウォレットにETHを送ることもできません。

貸出期間が1か月以上になる場合もあるので、その間に売却や送金ができないことはデメリットになります。

まとめ

今回の記事で解説したこと

・暗号資産取引所の主なサービスについて

・暗号資産の取引

・暗号資産の販売

・暗号資産の積立

・暗号資産の貸出(レンディング)

暗号資産取引所の主なサービスについて

国内の暗号資産交換業者の主なサービスは4つあります。

  • 暗号資産の取引 … 取引所で暗号資産を売り買いできる
              めんどうだが手数料が安い
  • 暗号資産の販売 … 販売所で交換業者と暗号資産を売り買いできる
              簡単で使いやすいが手数料が高い
  • 暗号資産の積立 … 暗号資産を自動で定期的に買える
              販売所で買うため手数料が高い
  • 暗号資産の貸出(レンディング) … 交換業者へ暗号資産を貸し出して利益を得られる
                      ガチホしている暗号資産が有効に使える
                      交換業者が破綻したときは保証がされない

暗号資産を買う以外にもできることがあるんだね!

ぼあ

この記事で解説した以外にも暗号資産が貯まるクレジットカードの発行や新しい暗号資産を先行販売するサービスなんかもあるよ。

この記事では国内の暗号資産交換業者の主なサービスを紹介しました。

サービスの呼び方や使い勝手は交換業者ごとに違うので、それぞれのホームページで確認して、自分に合うサービスを探してみてください。

それでは、また次回の記事で!